目次

1.今月のことば

2.公文式ってなに 〜社会に出て仕事ができる人とは〜

3.子育て回想記〜たかが公文 されど公文〜

4.教室アラカルト


今月のことば

だれかのために

自分だけのためじゃなくて、だれかのためにはたらこう。「人のためになにかしてあげる」ことがこころをゆたかにするんだよ。

※稲盛和夫監修「子どもの心の育て方」より

 

公文式ってなに

公文式ってなに社会に出て仕事ができる人とは

  1. 自制心の有る人
  2. やり抜く力を持った人
  3. コミユニケーション力の有る人

と言われています。

林修の初耳学を見ました。その時の話題の中に上記のような事が言われていました。
それを見て私は思いました。これって公文式で身につけて行けるよなあと・・・

1は学年上の事を学習する時、学校で習っていないので、子どもは先ず、理解できない、わからない自分にぶつかります。そして先生に聞いても例題の説明だけ、その例にならって解けという、どうしたらいい?となって他の子としゃべったり、うろうろ(お茶のみに行くと言って)歩き出したりします。

それが、2学年、3学年先へ行ってしまうとじっと考えて、自分と闘っているのです。自分を抑える力、それらが育ってきたのでしょう。

2は入会して暫くして2~3学年先に挑戦する子の多くは前回提出の宿題のミスを訂正する時その数の多さに“あーできない”そう思ってしまいます。しかし、このミス訂正と本日分をしないと帰れません。そこで弱音を吐いて訴えに来る子、ジックリ我慢してやり抜く子様々ですが高い教材に挑戦している子こそ、やらねばならないと考えやり抜く子に成っていってます。

3は一見公文と関係ないように見えますが、この力の本質は人の話を最後まで聞く、頭に思いついた事をパッと口に出さないことです。コミュニケーションというと直ぐ友達になる子と考えがちですが、そうではありません。公文で高教材をしている子は例を見て、試行錯誤しながら先生とコミュニケーションを取る練習をしていると思います。

公文式は一見ただプリントを解いているように見えますが、将来社会に出ても役立つよ!と言う先輩が多いのはそんな所から来ているのだなあーと私は思いました。

 

子育て回想記

たかが公文 されど公文

公文をさせていくと、創業60年経った今、様々な力が子どもの心の内側に育つことが分かってきました。即ち非認知能力と言われているこの力は、基礎学力ががっちりつくのはもちろんの事ですが、毎日学習するうちに、論理性、課題遂行力、粘り強さが付くのです。

言い換えれば最後までやり抜こうとする姿勢、自分の頭で考えようとする姿勢を通して、将来、難易度の高い案件でも、その二つの姿勢で、乗り切って行こうとする力が、子どもの内側に育つことが分かってきました。

しかし・・・しかし・・・です。
させている親にすれば、それらは、解っていても、日々の子供との格闘に、疲れ果てて、辞めるという選択肢を、選びたくなるのも、事実です。

私にも自分が指導者をしているのに、我子に“もう、辞めなさい”と何度言いたかったか・・・

こんな景色が教室で、見られました。
小2のS君、その子はとても、有る時期頑張っていましたが、学年を超えたあたりから、疲れを見せて、まったく、意欲を見せなくなりました。

即ち、宿題は0枚教室での学習は各教科(数国)1~2枚です。
ここで、普通の親なら“やめなさい”と、言い出しても無理のない状態です。
しかし、S君のお母さんは、こう言われました。
“たかが公文ごときで、敗北感を味わわせたくない、辞めるのは、簡単、今こそ、それを乗り越えて、自信を持たせたい。”と。

私は感動しました。
そして思い出しました。我子に、”たかが公文と、思ってさせた日々を・・・・たとえば妹が姉の進度を越した時、友達と遊ぶ日が無くなると泣いていた日、そんな日々は、いつも”たかが公文”と考えて、枚数が極端に少なくても我慢しました。(近くの公文に通わせていました。)通ってる教室の指導者に相談しました。そして選んだのが、”見守る”という事でした。

進度枚数そんなものより、公文に敗北感を持って辞めたことの方が、我子にどんなに、傷ついた心を贈る事になるかと・・・私もS君のお母さんと同じことを考えたのです。

”今日は、2枚学習しました。宿題は本人に聞いて、5日分算数は10枚国語は5枚渡しました”と、伝える日が何ヶ月も続きました。お母さんが送迎する日もずっと続いていました。
そんな日々がどの位続いたでしょう。

しかし次第に“学校から直接来た!”と言ってくれるようになりました。そして恰も亀のような、日々にも、ついに教材修了テストの日が来ました。

私はドキドキしました。ここで、落ちたら、この子の今までは、どうなるのでしょう。しかし、本人は、力強く”テスト受ける!”と言ったのです。そして合格です。その時の、彼の嬉しそうな顔、いえいえ、嬉しかったのは、彼以上に、私とお母さんでした。

私は、お母さんに感謝しました。”たかが公文”と考えて見守ったからこそ、この日が有ったのです。S君の心にひらりと落ちた一片の花びら”しんどかったけれど、乗り越えたぞ”と言う自負、そしてきっと、この経験はこの先の彼の人生にどのくらいの力となって根付いていくのか、それを思うと、本当に私の心はジーンとしました。

公文をしていくと(させていくと)子どもの意欲が無くなり、払っている会費が重く感じる日々も有ると思います。でも公文で育つ力は大きいです。その力を手に入れるためには、”たかが公文”と、乗り越えて欲しいのです。

そうすればいつか”されど公文”の胸中に、必ず辿り着く事、間違いありません。
教室にはS君のような状態の子が、何人か居ます。
小6で、何回も何回もテストを受けて脳に汗かいて、お家では、”公文合ってないのでは?”と言う話題まで出たKちゃん。ついに、Hのテスト合格。私は直ぐに見守って下さったお母さんに電話、そして後日教室でお母さんと私は抱き合ってしまいました。乗り越えた当人も嬉しそうにその風景を見ていました。勿論お母さんは本人を抱きしめていました。「お家の方の見守り」が公文学習を長く続かせたり高い教材へ行けたりする必須条件の様な気がします。

”たかが公文”で、傷ついた心を、持ってほしくないのです。調子のいい日ばかりでは、有りません。我子が苦しんでいる時こそ、支えましょう。そんなお母さんを支えることが私(清水)の仕事だとも、思っています。上手く公文を使ったお母さんは、”公文辞めます”と言う前に”どうしたら、どんな工夫をしたら、このスランプを乗り越えられるか”を相談されます。

”やって、よかった公文式”を味わうために、頑張りましょう。
後日Kちゃんに私は伝えました。これから先あなたの人生にどんな苦境があっても乗り越えた今の自分を心に焼き付けておこうね・・・と!

 

教室アラカルト

教室を地域の教育相談所として存在することを目指しています

学習し終ったプリントはどうしたら良いでしょう?残して置くと子どもが答えを見るのでは・・・と思うとどうしたらいいか・・・です。
私の場合学習したプリントは全て教材ごとに綴って処分する時は本人の許可を得て消却しました。
その際身長以上になったプリントを本人の横に積み上げて写真を撮ったり机の上に置いて本人と共に写真を撮りました。今ではいい思い出となり子ども達も頑張った昔を懐かしんでいます。そして達成感を感じたと大人になって話してくれました。
又公文は“出来る~わかる”学習の為、忘れる事もしばしばです。そんな時以前にしたプリントを見せると、“あっわかった”と、言って思い出してくれます。そんな時の為に、綴っておくことを、お薦めいたします。

 

三教科させたいのですが負担が気になります。
英語の学習のしはじめはEペンのマネして済むだけで作業がありませんから負担になりません。しかし数国を学習してから英語をすると疲れてしまうので英語から学習をし始めるように勧めています。書きが始まっても英語を先ず初めに学習して数・国としていくと楽に出来ると子ども達は言っています。

 

とてもうれしいこんな手紙を頂きました

~中2の末“中3から入試対策として塾へ”の懇談の後~

今中2のN子は第1子で私が若くして親となり未熟な親として“こうすればよかったなあ”“もっとああしてあげたらよかったなあ”と思うことがよく有り子育てには様々のぶつかりを経験しました。その様な中で子どもに私の思いも伝わりにくく又私と違う意見を持つ人に出会ったりして迷いに迷いました。そんな不安な子育ての中で清水先生の存在は本当に大きく、なぜかとても大きな安心を感じていました。今回の中2からの公立高校への道筋は本当に頼りになりました。N子は公文に関しては“休みたい”“やめたい”“面倒くさい”は全く有りませんでした。何か子ども自身の中に毎日通う事で軸が育った気がします。
6年間有難うございました。私は“相田みつを”の“出逢い”という詩が好きです。

清水先生との出逢いに心より感謝します。
そして中3の1年間思いっきり頑張ってくれるであろうことを期待して、娘を応援します。来春3月いいご報告が出来ればと思っています。有難うございました。