目次

1.今月のことば

2.公文式ってなに 〜小さい努力をコツコツ積み重ね、大きな未来へと続くツールです〜

3.子育て回想記 〜中学1年・初めての中間テストが大切〜

4.教室アラカルト


今月のことば

智者の慮は、必ず利害に雑う(ちしゃのりょは、かならずりがいにまじう)

すぐれた人は、1つのことをプラスとマイナスの両方から考えているよ。

※監修 斎藤孝「こども孫子の兵法」より

うれしいことでも、いやなことでも、長い目でみるとプラスとマイナス、両方の面を持っているんだ。だから、いいことがあってもおごらず、いやなことがあってもへこたれず、日々を大切に過ごしましょう。
(同じようなことば:塞翁が馬、失意泰然得意淡然)

 

公文式ってなに

小さい努力をコツコツ積み重ね、大きな未来へと続くツールです

公文式というのは細々とでいい兎に角、続けた人が自分なりの力の源を手に入れられる最強の教材だと私は思います。しかし、その続ける事が何と難しいことか、ここに、続けた人の感想に出会ったので紹介いたします。

脳が汗を掻くくらいのところを学習してください!
これは元公文学習者で現在神戸大学の教授であり、4月からアメリカの大学に召喚され渡米された数学者の谷口氏の言葉です。

谷口氏は、小学4年生から高校3年生までの8年間、公文の学習をしたそうです。入会当初は、幼い頃から公文をしてきた友達が眩しくて羨ましかったとのこと。でも、「イチロー選手も言っていたけれど、一歩一歩小さなことを積み重ねることが、とんでもない所まで到達するために大切なことです。一枚一枚のプリントと正面から向き合っていくうち、段々難しくなって脳が汗を掻くくらいのところも学習して、気がついたら最終教材まできていました」と話してくれました。

また、「人の話を聞いて分るというやり方が学校や進学塾の勉強で、分かったつもりになっているだけの事が多いので、練習不足に注意が必要。反対に公文は例題をまねてやりながら分かっていく、しかもわからないと一歩も進めないから、苦しいけれど自分でも何処が出来て何処がわからないかがハッキリと分かるのでゆっくりだけど確実に力がつく」と両者の違いについての質問に答えられました。

勉強は、ゲームと同じ!
この春、京都大学に入学した公文OBの谷本さんは、「勉強は、ゲームと同じだ!」と言います(谷本さんは3才から高3まで15年間学習し国語と英語は最終教材そして研究教材も修了、スタッフとして活躍した方です。)

何故かというと、ボスを倒すと雑魚を倒すより経験値のポイントを沢山もらえる。だから難しい問題は、ボスだと思います。ヤッツケ甲斐があります。でも、何の準備も無く急に闘っても惨敗します。ボスと対戦する前に、雑魚をテキパキとやっつけて、自信と経験をつまないと簡単には勝てません。

「これは、受験のために塾に行って気づいた事だけど、公文で長年雑魚を沢山やっつけてきたからこそ、ボスに出会っても計算の部分が当たり前にすごいスピードで正確に出来る。すると、複雑な問題(ボス)に取り組むのにエネルギーがたっぷり残せている。それに、公文で学年を越えた難しい問題でも諦めずに最後までやる習慣がついているので、諦めない。だから、得点力があるのだ。」といいます。

「それと、もうひとつ公文に感謝しているのは、国語力。国語力は、塾に行っても殆んど上がらない。漢字以外は暗記物ではない。だからショートカットできない。近道が無い。反対に、しっかりと国語力をつけてから塾にいくと面白いように、算数も理科も社会も得点力が上がっていく。なぜなら、理解力も表現力も国語で養ってきた力だから。」と後輩の良かったことの質問に答えていらっしゃいました。

 

子育て回想記

中学1年・初めての中間テストが大切

4月27日(土)の夜、新中1生を対象に“中間テスト対策”を2時間にわたり懇談会を開きました。当日は新中1生の親子約35名が参加してくださいました。この恒例になっている、新中1生の”テスト対策“の会は実は我が子の中1時代の苦い経験から発しています。

我家の長男は私立中を受験しました。その準備の為に2年間の塾通いからほっとした私はこれで全てOK、後は学校に任せれば良いとの安堵感から、何の対策もなく中1中間テストを迎えました。我が子はそこそこ賢い(そう思っていました)、そんなに対策を立てなくても、まあまあの点は取って来るだろうとタカをくくっていました。ところが、ところが・・・惨敗でした。今まで見たことの無い点数が並んだのです。

あわてて私は書物を紐解きました。曰く、中1の中間テストは人生の中で初めての序列を感じるテストであり、子どもたちの学校生活の中で新中1生は最も意欲の高いとき、皆が頑張ろうと思っている時である・・・と。この時に万全を期して親子で対策を取らねばその後の全体の中の位置を感じ、その時に惨敗すればその後ずっと尾をひくだろうと。

真っ青になりました。そして、私は息子と同じ学校の先輩の友人(彼女の子どもも公文をしていました)に電話しました。“バカネーそんなこと知らなかったの・・・、彼等はこれから思春期に入るのよ、そうするともう決して母を受け入れてくれないの、躾の締めくくりは中1の9月なのよー”と・・・また、こうも付け加えました。“9月迄に中間、期末があるから、公文で自習力ついているはずだからそれを頼りに塾で付けてしまった“教えてもらう”という体制を洗い流して、各教科の学習法を母子で探って確立しないと・・・

私は慌てて本屋に駆け込み5教科の問題集を買い求め次の期末テストに向かって息子と取り込みました。しかし、もう後の祭り、彼は中間テストの序列の悪さに意欲を失いその悪い点に慣れて、耳を貸さない、マイペースの状態になっていました。

そうか~、そうなのか~中間テストって、そんなに大切だったのか~、私は学びました。
それを教訓にしてその後、孫が中1を迎えるたびに、各教科学習法を伝授する為に出かけたものです。

このゴールデンウイーク、教室の生徒達は自分流のテスト対策を確立すべく参考書、問題集を買いに行ったことでしょう。『子どもの発達に応じた付き合い方、この新中1の中間テスト対策こそ死力を振り絞ってやるべし』という森信三先生の教えを今後も伝え続け居心地のいい中学時代の幕を切って欲しいと願ってやみません。

 

教室アラカルト

公文をやり遂げた双子のお二人からのお手紙

素晴らしい作文をありがとう。
先生感激しました。今日まであなた達を育てて下さった、お父上、母上にも常日頃大変だった双子の子育てを“良くぞ ここまで”と敬服していましたが こうして育てあがったあなた達を見ることが出来て この出逢いに感謝します。“やってて良かった公文式”を実感した人ならではの言葉、大切に後に続く人に伝えていきます。

私はこの3月で15年間の公文生活に終止符を打ちました。今私は17歳ですが、途中、中学受験のために一旦退会した2年間を除けばこれまでの私の生活は公文を中心に回っていたと言っても過言ではありません。

保育園、小学校の時はただ言われるがままに公文のプリントに取り組み、教材終了テストに合格すると小さなご褒美が買ってもらえると言う、ただ単にやりこなすだけの毎日でした。プリントの進路がなかなか進まず、辞めたいと思ったことも何度もあり、それでも教材終了テストに合格して「教室便り」に自分の名前が載ると嬉しくてまた頑張ると言うように一喜一憂しながらこれまで続けてきました。

公文を学習してきて計算力や漢字力が養われたのはもちろんですが、何より沢山の人の前でも臆することなく、自分の意見を言ったりすることに全く抵抗を感じない度胸がついた事は私にとって一番の収穫です。これは1年に1度行われる「暗唱大会」や「英語暗唱大会」に参加してきた結果だと思っています。中学3年のときには一念発起して2カ月間学校を休学し、カナダ留学しました。また高校1年の時には校内の英語プレゼンテーション大会で優秀賞をとることができました。これはすべて公文で培われた「度胸強さ」のおかげだと思っています。

このように公文に出会ったおかげで私の人生は少しずつですが前に進むことができています。これから、大学受験や就職と、まだまだ乗り越えていかなければならない人生の山はありますが、一喜一憂しながら公文に取り組んできたこれまでの日々と同様に壁にぶつかっても途中で諦めることなく、しっかりと次の人生に繋げていきたいと思います。公文に出会えたこと、そして清水先生の教室で公文を学べたことに感謝しています。今まで本当にありがとうございました。

 

3歳から始めた公文もついに数学の最終教材課程修了テストに合格し、この3月で13年間取り組んできた公文を卒業することになりました。目標だった最終教材課程のテストに合格できた事は本当に嬉しい気持ちでいっぱいになったと同時に自分の将来にまた1歩踏み出せたような気がします。

小学生の頃は学童から帰ってくると母が仕事から帰ってくるまでの間に公文のプリントを終わらせると言う毎日でしたが、「しんどい」「めんどくさい」でも「やらないと叱られる」と言う葛藤の中で私は悪事を思いつき、採点用に借りていた「解答書」を付加双子の姉と一緒に写していました。もちろん母にばれ、その後しばらく母の監視下に置かれた事は言うまでもありません。

小4から中学受験を意識し始め、受験を決めてからの小5から小6の2年間は公文を一旦退会しました。中学受験のための勉強は学校や公文で習う内容と全く異なっていましたが、公文で培った計算力は受験で大いに役立ちました。

無事第1志望に合格し、中学入学と同時に再び公文へ入会しました。中学・高校と学年が上がるにつれて難しくなっていく学校の数学も公文での先取り学習のおかげでしっかりついてことができました。

小さい頃には夢のような存在だった最終教材がだんだん近づくにつれて目標へと変わり、それをようやく達成できた今、安堵と喜びでいっぱいです。ここまでの道のりは長く辛いこともたくさんありました。

入会当初は自分の名前が何とかひらがなで読める状況だった私が毎日少しずつ続けてきたことで「忍耐力」が養われそのおかげで中学受験の辛い2年間も乗り越えることができたと思っています。まさに「継続は力なり」です。最終教材は決して早いタイミングではありませんでしたが、あきらめることなく取り組んできて本当に良かったと思っています。

これから大学受験、就職と人生の大きなイベントはまだまだ続きますが公文で頑張った日々を思い出しながら少しずつ前に進んでいきたいと思います。そしてこれまで支えて下さった清水先生や家族に感謝します。本当に今までありがとうございました。