「ピグマリオン効果」(別名:教師期待効果、ローゼンタール効果)

1964年、アメリカの教育心理学者ロバート・ローゼンタールが、ある小学校で「将来学力が伸びる子を予測するテスト」を実施しました。しばらくして、テスト結果として学校に「将来伸びる子リスト」が送られてきました。ここには、教師たちの予想通りの子どもも、予想外の子どもも、含まれていました。
8か月後、同じ学校で今度は知能検査を行ったところ「伸びる子リスト」に挙がっていた子どもたちが軒並み好成績を収めていたそうです。
しかしながら最初の「将来学力が伸びる子を予測するテスト」というのは全くの偽りで、テスト結果の「伸びる子リスト」は無作為抽出によって作成されたものだったのです。
つまり教師が「この子は伸びる」と信じて接することで、実際に成績が伸びることが実証されたのです。
このことからローゼンタールは「人間は期待された通りの成果を出す傾向がある」と結論付けました。

この話はコーチング講座の導入時にお伝えすることが多いのですが、このことから「こちらが相手に対して(良くも悪くも)どのようなイメージを抱いているかは思っている以上に伝わっており、更に相手は無意識的にそのイメージに応えようと振る舞う」という事実がわかりますね。

「一人前」として接すると「一人前」であろうとするし、「しっかりもの」として接すると「しっかりもの」としてふるまい、はたまた「腫れ物」の様に扱えば「腫れ物」のようにふるまう・・・。

それなら、せっかくならば、相手のプラスの面に注目し、そこを伸ばすような接し方をしていきたいものですね!