親の期待どおりに子どもが振る舞わないとき、私たちは彼らに苛々したり腹を立てたりします。怒りの感情を抱くことそのものをやめるのはなかなか難しいことですが、だからといってそれを安易に表現(怒りを爆発させる)してしまうと、それは癖になるといわれています。つまりキレやすい人が「自分はキレやすい性分なんだ」と開き直って我慢せずにいると、どんどんキレやすくなっていくそうですよ。怖いですね。
怒っている人がそばにいても自分に無害であれば良いのですが、親の怒りはそのまま子どもにぶつけられることが少なくありません^^;
親が怒ることで子どもにいうことをきかせようとするやり方は、健康的なコミュニケーションとは言い難いです。これは「怒りで子どもを支配しようとしている」状態だといえるでしょう。
このようなコミュニケーションのもとで子どもの自発性・自主性は育ちませんし、親子の信頼関係も揺らぎます。家庭が子どもたちにとって安心・安全な場所になり難いですし、何より忘れてならないのは「“思い通りにならないときは怒ればいい”というルールを子どもに身をもって教えている」という事実です。
私自身、わが子の態度にイライラしている自分に気づいては「私はあの子を怒りで支配しようとしているのではないか?」と自問し、往々にしてその答は「イエス」であり、それに気づくことで怒りがヒュルヒュルと萎む、ということが少なからずあります。特に10代も終わりに近くなった年頃の子どもに対しては、彼らには彼らなりの考えがあっての行動をとっているんだと信じることが肝要になってくるのだろうと考えています。
それでもどうしても伝えたい思いがある場合は、「あなたの○○という行動で、私は□□な気持ちになるんだよ」といった風に、少しでも相手が受け取りやすいかたちに整えて渡すのが良いかもしれませんね。