目次

1.今月のことば

2.公文式ってなに〜高校で苦労しなくて済む力〜

3.子育て回想記(孫育て進行形)

4.教室アラカルト


今月のことば

人類多しといへども、鬼にもあらず、蛇にもあらず、人にして人を毛嫌ひするなかれ

読み方

じんるいおおしといへども、おににもあらず、へびにもあらず、ひとにしてひとをけぎらひするなかれ

意味

世の中にはいろんな人がいますが、鬼もいませんし、蛇もいません。自分もひとりの人間なのですから、同じ人間である他人をけぎらいしてはいけませんよ。

仲の良い友だちを大切にするのはもちろんですが、新しい友だちをどんどん作っていくのがいいと諭吉先生はいっています。色んな人とつきあう事で、自分がゆたかになることができます。

※福沢諭吉「学問のすゝめ」より

 

公文式ってなに

高校で苦労しなくて済む力

公文式というのは当たり前で平凡な学習法ですが、学校や学習塾の勉強方法とは全く異なります。ですから、学習する子ども達も、それを見守る私達も「この学習を通じてどうなることをめざすのか」を折に触れて思い出しておく必要があります。

公文式教育の目的は、いつも自分にちょうど合った教材を学習しながら、高校で苦労しなくて済む学力、大学入試のときに困らないで済む力をつけてもらうことです。

高校で苦労しなくて済む力をつけるためには何が必要か。・・・・・それは、確固たる学力をつけることと、自習によって未知の課題に取り組んでいける力をつけることです。
確固たる学力は、一歩ずつ確実に付けていく以外に方法がありません。常に一歩手前の段階を確実にできる状態にしておかなければなりません。一歩手前の段階が不十分なまま先へ進めば、いつか必ず立ち行かなくなります。ですから、公文式は『学力の定着度』を何よりも重視します。一歩ずつ、確実にできる状態にしながら先へ進む。それが、公文式学習法です。
普通の小学生の場合、学校でやる内容(教科書に載っている内容)は上辺だけであれ、ひと通りすべてを勉強しなければなりません。使える時間と労力が10有るとすれば、ここに7か8費やし、残るのは2か3がやっとだと思います。この、残りの2か3を何に使わせるか、そこに教育方針の違いが如実に表れるのです。

◎残りの時間と労力は、ひと通りすべての内容を万遍なく補強するために使い、現在の学校の成績を優先する。・・・この場合は家庭教師や補習塾を選ぶことになります。

◎残りの時間と労力は、中学に上がったらほとんど役に立たないような難問、奇問、珍問を解くために使い、有名私立中学校への入試対策を優先する。・・・この場合は家庭教師や進学塾を選ぶことになります。

◎残りの時間と労力は、大学入試に必要な内容に絞って勉強するために使い、高校で苦労しないことを優先する。・・・この場合は、公文式を選ぶことになります。

家庭の考え方、子ども本人の考え方はまちまちですから、どれが正しいかは一慨に言えません。でも、私たちは、いまはまだ小学生でも、高校で苦労しないことを考えてやることが、子どもにとって一番幸せなことであり、公文式を選ばれたご家庭は、誠に賢いご家庭だと思っています。

 

子育て回想記(孫育て進行形)

子どもを育て終って振り返ってみると、好調に行った日、上手くいかなかった日々が走馬灯のように 蘇ってきます。
ですから、あの時どうしたら良かったのかと子どもが成人してからも考える日々が有ります。
特に思春期を迎え(小6以降)、親子の会話が減って行く時や、彼らの心の中が見えない日々が続く時、とても、親は不安になり、どうしたらいいか オロオロしてしまい、結局は思春期=反抗期として捉えてしまい、子どもの会話を諦めてしまうのです。このあきらめから 親子で見ている世界が異なり、悶着が起こるのです。

先日、「アグネスチャンの子育て記録“スタンフォード大学に三人の息子を合格させた50の教育法”」の読書会をしましたが、その項目の一つに感動しました。
それは「私(アグネスチャン)の子どもに反抗期は無かった、何故なら小さい時から毎日、母が今日あった事を 自ら子ども達に 心を開いて話してきた・・・」という一節です。
そして「話していくうちに 子ども等 自分の一日はこうだったと話してくれていたから・・・意思の疎通ができていき反抗期は無かった・・・」ということです。

私は考え込みました、我が家ではいつも食事しながら自分の事より子どもに質問ばかりしていたのです。今日何あった? 誰と遊んだ? 等々・・・。そこで、長男夫婦に私の思い付きを実践してもらいました。
それは、紙粘土で三角錐を作って食卓の上に置き(TVは消して)先ず母から今日あった事、今日うれしかったこと、今日考えた事等三つを話すという時間を作ってもらうことです。
母が率先して子に今日の一日を話すのです。すると幼児など年の幼い子は、直ぐそれにつれて話してくれますが、小学生ともなるとなかなか口を開くのに時間が掛かるという事がわかりました。
長女、次女の家でも展開してもらいました。

ある日の会話・・・母が話した後、口の重い長男が“今日学校に行くのに、モノレール駅に走って走って行って滑り込んで乗れた”とか“今日、模擬テストが有って結果が出るのが12月、頑張ったけどどんな結果が出るのか少々不安”など 。

又、電話で遠方の孫は(小1と4才)“1つ目は公文終わった事、2つ目はゲームができた事、3つ目はパパに図鑑を買って貰った事、”等々ドンドン出てくるのです。

あー、凄い!これがアグネスチャンのように何十年も続き、習慣になったら、それは、凄いだろう。そして、その報告のあとに、“それはうれしいね”“それは頑張つたね!”等、相手を認めれば 子どもも自分を認められるうれしさ、又 時には反省の場となっていって反抗期が無いのは当然と思いました。只今、長男の家では3週間続いているそうです。100日続けると習慣になるというので忘れ防止の食卓上の三角錐を見て、報告会を定着させて欲しいなあーと思いました。三角錐はそれを継続させるためのアイテムです。とかくいいことも長続きしないのでその三角錐を見て思い出し話に入るアイテムです。

教室でも銀河通信の会に出席の方、40数名の方がすでに実施しているはずです。
果たして、子ども達はどんな感想を持つのか、時々声を掛けて聞いてみています。

どうぞそれが、何日、いや何ヶ月いや何年も続いて反抗期の無い、楽しい家族となりますように、私のような、徹を踏まない、子育てになりますよう祈るばかりです。

もし、これを読まれた方で我が家でもやってみようと思われる方、声をかけて下さい。
教室の待合室で作りましょう。材料あります。

 

教室アラカルト

  • (ご感想)銀河通信の会のあと頂いた嬉しい手紙
    • 昨日は素敵な会を有難うございました。息子が学校から帰宅後、直ぐに飛びつき、「コレ何するの?」と興味しんしん!中2の娘も加わり、3人で会話に弾みがつき、とてもステキなアイテムになりました。
    • 当日、書いた宣言は冷蔵庫に貼り、思い出しながら実行しています。本当に目から鱗でした。子育てにすぐ生かせるお話しを有難うございました。
  • (ご質問)英語は何時からさせたらいいですか?
    • 文科省は2020年より小3から英語を導入するといい、小5、小6から教科となります。いつから始めたらいいかより、英語を“楽しい”から入れるのは何時かを考えてみると良いと思います。やはり先ず、“楽しい”から入るには、得意、不得意、好き、嫌いの気持ちが出てくる 8才以前 が良いとも言えます。
    • ただ、小さい時から英語の環境を作つてあげることは、英語に親しむ為にも、とても大切です。英語の本の読み聞かせ、英語の歌を10~20歌えるようにするTVの、英語番組を
      見せる等々、公文全体としては、英語生の約15%は幼児からの入会、小1~小4までの入会が70%です。それらを知識として我が子には何時から良いかお考えください。
  • (ご質問)今1教科しています。経済的事情で当分1教科しかできません。小3で3学年先をしていますが今の教科をやめて他教科に移った方がいいか、今の教科のまま進度を高めたらいいか迷っています。
    • 私は今学習している教科を変えないで、そのまま進度を高めた方がいいと思います。長年子どもを見ていると、どの教科もレベル的に 高さを同じにするよりも1科目のレベルを高めていくと後で他教科を学習する時グングン伸びていきます。
    • 多分、1教科で付けた高さと自信が他教科を伸ばしていくのでしょう。得意をドンドン伸ばすことにより 他教科も伸びる、これは公文でよく見る風景です。