目次
今月のことば
蟻の門人となるなかれ
読み方
ありのもんじんとなるなかれ
意味
ただ着るもの、食べるもの、住むところのためだけに働くのでは、まるでアリと同じです。
「蟻の門人」とは「アリの生徒」という意味です。せっかく人間に生まれたのだから、ただアリのように自分のためだけに行きていくのではなく、世の中のためになることをするのに自分の人生をかけていこうではありませんか。そのために今しっかりと勉強しておきましょう、と諭吉先生は言っています。
※福沢諭吉「学問のすゝめ」より
公文式ってなに
〜咀嚼、消化、定着、肉付をする教室です〜
昨年ある高校に入学した、かつてこの教室で学び、塾へ行った子が、久しぶりに顔を見せてくれました。
その子は開口一番“もっと公文進んでおけばよかった、高校に入った今、少し数学がわからなくなってきているのを感じると一言、学年相当の学習を中学1年まで続け、塾へ行った子ですが、高校に入ってみてその授業のスピードの早さに驚き、かつての様に数学に自信を持ちたいので 再び公文で学習を始めたいとの旨を伝えに来たのです。
やはりそうなのです。昔(私の時代)も今も高校の授業のスピードはすごく早いのです。ですから私は高校で成績が良くなるという公文に魅力を感じて私の徹は踏ませたくないという思いから3人の子に公文をさせてきたのです。
学校は新しい分野を授業で咀嚼、練習問題、宿題等で消化をする時間を与えてくれますが、その後の定着、肉付までの作業は自分でしなくてはならないのです。この一連の咀嚼、消化、定着、肉付を先取りしているのが公文式なのです。
一見これは何の理由もわからない問題を(何学年も上をしていると、どうしてそうするのか理解できないまましている)先取りしても意味がないように思いますが、肉付けまで、暗記でもいいからしておくと、学校がそこを通過するとき、咀嚼段階(例の説明)で、自分のしていた意味がわかり、一挙に肉付けまで到達して理解が早いのです。
ですから公文で咀嚼の段階で 自力で『例文』を読み込み、咀嚼、消化、そして繰り返して定着、肉付まで行っておけば例え途中で“忘れた!”ということがあっても学校で習えばすぐ思い出し早く身に着くのです。
中学校と違って、毎日学校で与えられた練習量さえ真面目にしておけば確実に身に着くという事は高校ではとても無理で、その都度、その都度、定着、肉付けの作業をしている子、先取りしている子だけが高校で力を見せるのです。
公文は数、英、国の全ての分野を学習しているわけではありません。高校分野の約70%~90%の分野が教材に載せられています。残りの(30%~10%)は公文で身につけた自習の力が難なくそれをこなしていくということは過去の事例で知っています。
公文に入会したら先ず、I教材《中3》を目指して中学課程の終了テストに合格する。次にJ~L教材を終了し高校基礎課程のテストを通過、ついにはN~O教材までの最終教材に挑戦しましょう。
“続けること”それさえ出来れば結果として大きな力が付いてきます。この”継続すること“の凄さを子ども達に伝えていきたいです。
子育て回想記
〜理系の子に育てたい〜
いよいよ、中学生の期末テスト。数、国、英は基本として小さい時から公文している子は勉強力もついているし、テスト後の反省力も付いているので心配ないが、こと、社,理になると“私、苦手や!”“俺 覚えることがどうしてもできない!”という言葉を吐く子が昔から何人かいた。
かつて最終教材(数学))を済ませたのに文系へ行った男子が居た。“どうして理系へ行かないの?折角公文最終教材迄行ったのに・・・・”彼曰く“僕は理科が嫌い!”
そう苦笑いをしていた昔の彼を思い出す。
そこで理系の子に聞いてみた・・・。 “どうして理系に行ったん?” 答えは揃って“僕は数学得意やし、理科も好きだったから”
そうか~理系に行く子は理科が好きなんだ~と。
そこで小学生に目を向けると 理科嫌いという子がもう既にいる。どうして?理科始まったばかりやのに、、唖然とする私。
そこで自分の子育てを振り返ってみた。当時小2の長男はどうも「実験」が好きそう。
そうだ、この好きを伸ばしてやろう。
私は小学理科実験の本を早速買い込み、近所の文具店でアルコールランプ、石綿付き金網、三脚、試験管、ビーカー 上皿天秤等々、理科室に有るもの全てを予約注文した。そして息子と様々な実験をした。水素も作った。酸素も・・・。だから家には過酸化水素水、二酸化マンガンなど薬品も沢山あった。
私の監視の元、彼は実験をし続けた。そしてある日酸素を作った時 酸素を集めたビーカーに消えそうなロウソクの火を入れるとパッと燃え上がった。それを見て彼は泣き出した。その化学変化に感動したのだ。これで私は彼は理系を選ぶはず、と思った。
その実験に至るまで幼中、幼長の頃は科学雑誌(当時は学研の科学という本があり、1年~6年生の分を全て読み終えていた。当然のことながら6才違いの姉も一緒に読んでいた。それを思い出した私は孫が生まれたら月刊科学雑誌を毎月購入して、読ませ続けている(教室の図書の棚にその名残りが有る)そんな風に理科への興味を引き出さんがための環境を作り続けた。
今は様々な週刊雑誌や一つ一つ部品を組み立てていくと人体が出来上がるなどの本が出版されている。理科好きに引っ張ろうと思えば ちょっとアンテナを張れば手に入る。
“どうして”とか“なぜ”という疑問は大人になるに従って全て当たり前として処理してしまう。そこに“なぜ”“どうして”の心を育てないといけないのだ。今教室で年3~4回開いている「エジソンクラブ」も理科好きのチャンスを作りたい為に企画したものだ。
こんな風に理系に行くための環境作りをしてやると自ずと理科に興味を持ち理科好きになるのは自明の理である。
近頃幼児教室のあるお母さんが購入した「中学入試くらべる図鑑(旺文社)」もとても良い教材だ。早速購入し孫に贈った。ビールの栓を抜く時、栓抜きを間に置き、“アッ「てこ」“だ とそのページを読ませる。雪の降る外の電燈の光を見て“アッ「光」”、“太陽の光と電気の光はどこが違う?”
又、炭酸を飲むとき、シュワーとした気泡を見て “あっ二酸化炭素って何?”など色々調べている孫(実は調べさせている私)
こうして理科好きの興味を育てていけば きっと将来の自分の進む道を決める時に一つの方向性が出てくるのでは・・・と密かに期待している昨今である。