目次

1.今月のことば

2.公文式ってなに〜塾に行く前にする事がある!読み・書き・計算という・・・・強力な土台を!〜

3.子育て回想記~子育てに“ぶれない軸”を持とう!~

4.暗唱発表会、ありがとうございました。


今月のことば

フランキリンいへることなり、「十分と思ひし時も、事に当たれば必ず足らざるを覚ゆるものなり」と

読み方

ふらんきりんいへることなり、「じゅうぶんとおもひしときも、ことにあたればかならずたらざるをおぼゆるものなり」と

意味

アメリカのベンジャミンフランクリンという学者はこう言っています。「これで完璧だと思っても、実際にやってみると必ず足りないと感じる事が出てくるものです。」
世の中に完璧な人はいません。不完全で当たり前。だからこそ、少しでも完璧に近づこうと努力を続ける事が大切なのですね。
※福沢諭吉「学問のすゝめ」より

 

公文式ってなに

〜塾に行く前にする事がある!読み・書き・計算という・・・・強力な土台を!〜

「公文式って何?」そう聞かれたら答える材料は沢山あります。その中でも一番私が強調したいのは、“公文式は知的学習を立ち上げる根っ子作り、幹作り”だということです。
毎日、ダラダラやっている様に見えるこの単純な計算の繰り返し、何故にこんなに繰り返さないといけないのかと思う日もあり、塾が効率的で成績を上げる近道のように思う時もあるでしょう。

しかし、塾へ行ってみて そう簡単に成績の上がらない我が子をみて何と基礎が脆弱だったかと思う日が必ず来るのです。そして、基礎学力が本番の中でこんなに大切とは思わなかった、と何度も思うのです。

公文式算数では足し算の根っこ、引き算の根っこ、分数の根っこ、方程式の根っこ、因数分解の根っこ、それぞれが 絡み合って太く育ち、大地の栄養を吸収していくのです。

公文式国語では主語、述語のあり方、パラグラフ(段落)というかたまりで文をみる力、算数の文章題の題意を把握する力、そして自分の考えを記述する力そんな国語の力が育っていくのです。

公文式英語では“先ず、好きになる”という事に目標をしぼり、その後徐々に英語のルールに触れさせ、高い英文、英訳の世界へ導いていくのです。
こうした、数学、英語、国語の日々のコツコツした基礎の根っ子が、長く、深く地中に伸び、そして多くなればなるほど地上に上げる幹は太く、高く、そびえていき、その先に多くの枝や葉をつけていくのです。
コツコツ積み上げたものは短期で積み上げたものより強く、しぶとく、鈍い光を放ち終生その木を支配する事でしょう。そんな日々の中、2,3学年先のトロフイーを小さいながら目指す子は、それを手にする為に、多大、かつ膨大な努力を、そんな小さい身体でするのです。そこから出るエネルギーはただ単に トロフィーを手にしたい、ああうれしいなんて単純なものではないはずです。それを手にするための諸々の苦い体験をしているのです。そして、その体験がまた、その子の根っ子、幹により多くの何かを残して太くしていくのです。この太く育った根っ子が“いざ鎌倉”の入試の時に自分の大きな軸となりゆるぎない得点を手にする力へと結び付くのです。

こうして考えると公文って凄いと思います。河合寛次郎(陶芸家)の“過去が咲いている今、未来の蕾で一杯な今を!”
まさに子ども達は日々勤しんでいると考えると、私は公文という道具に出会った子ども達全てに太い根っ子と高い幹を育てて欲しいし、お家の方にその子ども達を精一杯応援してやって欲しいと願うのです。

 

子育て回想記~子育てに“ぶれない軸”を持とう!~

夏休みが近づきました。私の子育ての苦い思い出が有ります。
私は公文の指導者をしながら、初めの3~4年は公文を心から信じられず、心の中にいろいろ迷いが有りました。特に当時は公文には、算数・数学しか無かったので、こんな計算ばかりして大丈夫?との思いがいつもありました。
ですから夏休みになると公文のプリントを増やさず、いえ、むしろ減らして、文章題、図形を長女にさせました。娘の進度は2学年位上をしていましたし、どれ位賢くなっているのかも知りたい思いも有りました。
そんなとき、 全国模試(無料)が、当時も、ありましたし、塾でもテストしてみませんか?・・・があちこちにあったので・・・ついつい我が子の実力は? ・・・と思い、受けさせてしまいました。当然 学校と公文の計算だけの毎日ですから 応用力無しと・・・、さんざんの結果が出たのです。

そこで また一生懸命応用力を付けなくては・・・と文章題、図形をさせる悪循環です。その結果…長女の小学校時代は その塾の廊下に優秀児として載ったことを今も忘れません。
しかしそんなテストは結局入塾を誘うためのものだったと知ったり、その後 中学進学後、数学の点が冴えなくなったのを体感した時、そんな商業ベースに乗った自分を大きく後悔したものでした。

ですから次女、長男には一切そんな寄り道(文章題、図形、塾の公開テスト)をせず、ひたすら公文進度を上げました。又、夏休みには少し枚数を増やし、でも時間が有ったので他の問題集に少し振れさせてきました。当然長女とは、違う中高時代が、展開されました。そんな体験から、私の軸が出来てきました。

やはり公文を始めたなら 中、高で結果を出すことが大切、そして、もし中学入試を受けるなら、中学入試体制に入る直前(小4末3学期)まで公文で進度を上げ、文章題、図形などは2年間で塾に 受験レベルまで塾で引っ張り上げてもらう。
また、公立高校入試なら 中2の3学期から塾を使い、それまで、数、英、国の基礎をキッチリ作り、自分で中間、期末の点を少なくとも400点は取れるようにしておき、残り1年間で応用力を付けてもらう そんな塾の使い方をすれば、失敗しません。

先日個人懇談をしました。
そのご父兄、やっぱり〇〇全国公開模試を受け、応用力のない我が子を嘆いておられました。
そりゃあーそうでしょう。公文で何学年先をしていても 実際の応用力の元になるパターンが頭の引き出しに入っていないから点が取れなかったのです。それだけの問題なのです。

その結果、夏期講座をうけるべきか迷っておられたので私は公文のプリント以外に

  1. 国語
    • 小6あたりまでの読書枠を広げる。
    • 論説(ex、天声人語)を週1本の割で要約する。
    • 漢検に備えて練習する(教室・・・10月28日実施)
  2. 算数
    • 公文のレベルをもっともっと上げる。
    • 中学入試の子の理想は公文の中学課程終了テストを小4末には受けて合格。
    • もし余力があるなら〇〇という問題集を偶数のみさせ 問題集たるものの使い方を体験させる。
  3. 社、理
    • 1冊参考書を決め、予習として毎日読み込む。
    • 社、理の命は体験ですから、大いに出かけたり触ったりのチャンスを持つ。その際必ず予習していく。
  4. 英語
    • 英語を細く、長く、学習し(今、小6で中学入試体制に入ったのに公文英語をしている子が数人いる)・・・・少なくとも英検4級を小6までに取ろう!

以上のように提言しました。後日メールでこの夏は母子で夏期講習に行かず、日々を充実させ、上記の中から選んで頑張りますとのご返事を、戴きました。

長男、長女は母にとって 先が見えず頭の痛いもの。ついついぬかるみ、に足を突っ込みそうになるのです。
キチンとした軸を作り、その道を目的別に(公立か 私立か)進むこと、これが大切です。
私の失敗を繰り返さないで下さい。

暗唱発表会、ありがとうございました。

この子たちの心に、どんな素敵な宝の種が蒔かれた事でしょう。
「チャレンジしてみる、これが子ども時代の一番大切なこと」そしてそこから学ぶこと、ここに成長がある。去年より今年また来年、成長して行く子どもを見る幸せな一時でした。

そして、こんな感想を頂きました。

お世話になります。我が家も今年の暗唱大会、通算10回目を迎えました。最初の年は舞台に上がって沈黙のまま終わった息子も、今ではがっちりした中学生です。中学に入り、古典や漢文が出てきますが、古典などを暗記するのも早いですし、何より、初見での抵抗感が全くなく、それが何よりの強みとなり、中間テストの古典では、9割越えとなりました。
妹も来年からは出ないと言いつつも、皆さんの発表を聞いているうちに来年のテーマを決めてしまい、習慣づいていることを感じました。今年の百人一首は、量より質を重視し、朝臣や地名など興味を持つ言葉をいちいち調べて話を深め、百人一首を定家が編集した話など兄の知識が披露され(笑)盛り上がりました。
暗唱大会のいいところは、舞台に上がる緊張感もさることながら私は日々練習する過程で繰り広げられる知識の寄り道、雑談などだと感じています。教科書の音読もいいけれど、やっぱ暗唱はいいなあと思いました。