目次

1.今月のことば

2.マンダラチャート

3.創始者の言葉

4.最終教材を終えて

5.所感


今月のことば

教育は個人別・能力別に行われるべきである

人間には、能力差があります。生徒が40人いたら、すべての能力において1番から40番までの差があります。学年や年齢にとらわれた一斉授業ではなく、その子その子の能力に「ちょうど」応じた個人別の教育こそが、子どもの能力を最大限に伸ばすことができるのです。

学年という枠にとらわれず、能力のある生徒には2学年先、3学年先、4学年先のことでも教えるべきです。また、学力の低い生徒には3学年下、4学年下といったところから学習させることで、やがて学校に追いつき、追い越すことになります。

マンダラチャート

マンダラチャートを書いて定期テストに備えています

“マンダラチャート”ってご存知ですか?そう、あの大谷翔平選手がプロ野球選手を意識した時、父親と一緒に書いたというあの自己啓発のための計画表です。

私たちは新年を迎えた時、今年はこんな年にしよう!したい!といろいろ抱負をもちます。しかし悲しいかな2か月もしないうちに殆どが何を決心したのかさえ忘れてしまいます。だがそれをいつも意識し、自分の中に変革をおこし続ける、それがマンダラチャートです。大谷選手が球場でゴミを拾う場面もマンダラチャートの効力です。

子ども達の中に”マンダラチャート”と聞いて”あっ、学校でも習った”という子が何人もいましたが、それを実践していませんでした。それで自分たちも日々の生活の中でマンダラチャートを取り入れてみようと、まず夏休みから”充実した夏休み”を送るためのチャートを作って実践してみました。
まず書き方を教わる→下書きで自分で書いてみる→私(清水)のアドバイスを聞く→清書して部屋に貼る→毎夜、今日手抜きをした所をチェックする→翌朝前夜の反省を心に一日を過ごす。この流れです。

中高生の殆どは『自分が決めたテスト()週間前より準備目標点は5科で()点→1日()時間はテスト勉強をする』それを心に決めて今、実行中です!さあ!楽しみです。どんな成果が出るか!
いえいえ成果がたとえ出なくても、次への飛躍の出発点として考え、反省をし、マンダラを見直し、勉強法を見直していけばいいのです。私(清水)は今、次号で成果をお知らせするのをワクワクしています。

がんばろう2学期!

※マンダラチャートとは?
マンダラチャートは、9×9マスのマス目からなる、思考・発想のためのフレームワークです。

要素を漏れなく洗い出し、整理し、行動を具体化することができるというメリットがあり、特に目標達成のためのツールとして利用されることで有名です。最近では野球の大谷翔平選手が高校生(16才)の時に書いていた目標達成シートの原型がマンダラチャートだということで有名になりました。

創始者の言葉

難しい問題10題よりもやさしい問題100題のほうが楽に実力がつく

算数の勉強は、積み重ねですから、あくまで継続してできることが肝心です。

そのために公文式はやさしいところから学習を始めます。難しいところから始めると苦労の末、1題解けたというファインプレー的な快感はあるでしょうが、あとが続きません。難しい問題を、時間をかけていくつか解くより、やさしい問題をラクラクとたくさん解いていく練習のほうが、子どもは学習の楽しさを感じ、計算に慣れて、計算能力を身につけていくことができます。最初はまわり道をするようでも、結果においては難しい問題が解けるようになります。

苦しみながら難しい問題をやっと解いて、その答えが仮に合っていても、安心できる学力とはいえません。やさしい問題を数多く解き続けて難しい問題も解けるようになってこそ、その力はその子の体にしみこんだ真の実力といえるでしょう。そして、学校の勉強もさらに楽しくなるはずです。

算数・数学の土台はたし算です。考えなくても、時に答えを言えるまでに仕上がっていますか?ひき算をたし算の組み合わせでパッと答えをだせますか?

学校では、たし算やひき算のテストを十分すぎるくらいの時間を与えて採点します。結果、「ぼく、100点だったよー!」「まあ、よく頑張ったわねー。しっかり力ついてるから安心だわ。」
というような会話が、ご家庭で繰り広げられているかもしれません。

しかし、お指を使いながら時間いっぱい使って取れた100点と、暗算で5分で取った100点には大きな差があります。結果だけに満足せず、解いている様子も気にかけてほしいと思います。筆算になっても、お指を使っているようなら、簡単なたし算を100問解くトレーニングをした方が力になります。

最終教材を終えて

豊中高校 R.S

私は今年の春、大阪府立豊中高校に合格、進学しました。
公文は年長から始め、中学3年の秋まで通っていました。3年間通して進学塾に通わず、自学自習で高校受験を成功できたのは10年間公文で様々な力を培ってきたからだと思います。

特に大きく影響したのは数学です。私は公文を年長から始め、中学校の最後に習う単元を小学4年生で学びました。小さい時から身に着けておくことで、中学校で習う計算公式は中学校入学前からしっかりと定着していたと思います。公立の中学校では受験で必須の内容の授業を本番の一か月前に終えますが、これでは演習量が足りず、入試に対応できる数学力は身に着けられません。公文を続けていたことで、多くの演習時間を確保できて今の数学力に結びついていると思います。また、小さいころから算数、数学にふれていたことで計算が速いかつ正確で、ほかの受験生と比べて圧倒的に有利だったと思います。

その他の教科でも、公文のおかげでとても楽に受験勉強することができました。国語は小学生のうちに中学教材までいったことで、長い文章を読む力や、基本的な問題を解く力が身に付いたと思います。私は受験期に一切国語の勉強をやってこなかったのですが、周りと大差がつくことなく受験を乗り越えられました。また英語では、基礎的な文法は既に身に付いていたため、他の英単語の暗記や長文の練習などに時間を割くことが出来ました。

ふたつめは集中力です。公文ではざわざわした中で学習します。そのような環境で日常的に学習していたため、勉強中やテスト中の集中力は他の受験生よりも勝っていたと思います。また、多少の雑音が気にならないので、いろいろな場所で勉強することが出来ました。

私の高校受験生活の大きな特徴は塾に行かないという選択をしたことです。

私は塾に行かない最大のメリットとして自分がやりたい勉強、やらなければいけない勉強を好きなタイミングでできることだと考えました。自分の苦手分野に時間を費やしたり、得意な教科をさらに伸ばして大きな得点源にしたりなど一番効率よく成績が上がる勉強を、自分のペースで行えます。私の場合では、英検直前には数日間英語以外の科目をやらずに英検の対策に全力を注ぐことで、短期間で2級に合格することが出来ました。また、公文では基本的に「自学自習」で進めていきます。一人で問題を考える習慣が身に付いていたことで、定期テスト受験のための勉強でもアウトブット中心の勉強が出来ていました。自分の時間を自由に使えたことは学力面でも、精神面でもとても良かったと思います。

私はここまで公文を続けていて本当に良かったなと思っています。特に数学では、高校の範囲の知識で入試問題が解けてしまうなど、中学三年間の自分を本当に助けてくれました。小学生の時は「やめたい」とずっと思っていましたが、受験期ではやめなくてよかったとずっと思っていました。今、やめたいなって思っている小学生の人もいるかもしれません。しかし、公文の本当の力が発揮されるのは高校受験の時です。必ず「やってよかった」となるので、今はしんどくても頑張って続けて欲しいなと思います。

受験勉強はとても大変です。それでも一度きりの高校入試を笑顔で終えられるように全力で挑んで合格を勝ち取ってください。

本当に応援しています。

所感

私は、中学3年の1年間は殆どの子に高校入試のための応用力をつける目的で、塾を勧めています。トップ層の公立高校に入るためには、

  1. 小5小6の2年間を有効につかうために、小5小6の会で社会理科作文力をつけ、TODOリスト学習の方法をマスターする
  2. 中高へいって有効な力となる公文の数英国の力を徹底的につける(数学はJ教材、英語は英検3級はほしい、国語は読書と作文と少なくともIⅡ(アイ ツー)教材を学習)

この1と2をマスターし、中1中2で志望校を目指して少なくとも定期テスト平均90点以上は目指すことを意識し、一回ごとの定期テストの反省を私としていく。そして内申書の点を片手に高校入試の当日テストの準備として塾へ行って鍛える。

これが私のトップ高校へのストーリーです。
Sくんもそのストーリーでいこうと中2末に個人懇談をしました。

しかし彼は「どこの塾にもいかず、自力で高校入試に向かう。当日のために問題集をやればいいんだろう」と自分で決め、中3年の1年間を自分で決めた入試対策で乗り切りました。おれはおれのやり方で高校入試にむかう。塾の主導なんかいらん!この言葉にご両親は不安でしかたのない一年を過ごしましたが(時々不安を訴えに来られました)彼に任せることにして見守りました。

そしてついにやりました。自力で!豊中高校に入学を果たしたあとの勢いはすごいものがありました。ほとんどの子が入学を喜んでほっとしているのに、彼は大学も自力で!と言い出したのです。高1の4月~10月まで公文で未学習の数学を仕上げ(最終教材を片目にして入試に必要な基礎部分を学習後)あと2年半、自力で大学入試突破を宣言して去りました。まさに公文の目指す”自学自習”の世界を歩んでいくのです。

この力は社会に出てからも大きな力となるはずと私は強く思いました。自力で乗り越えた自信、公文で作った基礎学力をもとに、次なる目標に向かって突進するSくん。

祈ってます、2年半後の笑顔をイメージして!