目次
今月のことば
創始者の言葉
ちょうどの練習量
学校は、集団生活の中で、協調性や多様性を様々な行事や活動を通じて体験し、学ぶことができる場です。ただ、授業では一般的には一斉に学習する場合が多いです。そのため子ども一人ひとりの実態に合わせて、その子にとって必要なだけの練習をさせていく配慮はしにくいのが実情です。ですから家庭での学習は、わが子のペースで基礎的な内容の習熟にしぼって、必要十分な練習をできるようにしたいものです。
子どもは本来、自分がらくにスラスラできることには喜んで取り組みます。そしてもっとやりたい、次の段階に進みたいという意欲をもちます。いったんこの気持ちをもった子どもなら、その子に合った「ちょうど」の段階を適切にあたえていけば、順調に伸びていけます。
公文式は、まず子どものやる気を引き出し、子ども自身がおもしろいと感じながら継続できる学習を提供していきます。その基本理念は、年齢・学年という枠をはずし、その子に「ちょうど」合った学習をさせるということです。
学校教育で「習熟」という言葉がなくなった?
保護者の方々からお伺いして感じることです。学校は習熟しないと力がつかない学びをご家庭に委ねてしまった?月例の計算力テストや漢字テストをやらない小学校が増えてきました。宿題チェックも以前と比べると緩く、やらなかった生徒さんに対するフォローもなくなったようです。
積み重ねないと力がつかない分野は絶対量のトレーニングが必要なのに、大事な部分の強化がされないで、学年が上がっていってしまう…分数計算ができない中学生が増えているのも頷けます。
一人ひとりの今の学習状態を把握し、「ちょうどの学習」「ちょうどの量」を積み重ねることができるように導いていくのがKUMONです。
科学的根拠が明らかにする効果的な子育て
卒業生が手記を寄せてくれました
京都工芸繊維大学大学院 T.Y
私は幼稚園生の時から中学生まで公文教室に通っていました。そして今、大学を卒業し、次のステップとして大学院に進学します。このように学びを続ける中で、公文をやっていてよかったという気持ちは年々強くなっています。これから公文を頑張るみなさんに向けて、私が公文を通じて得たものについてお伝えしたいと思います。
まず、公文でしっかりと基礎を固めたことで、小学校・中学校の勉強はほとんど公文の力だけでこなすことができました。学校の授業がスムーズに理解でき、テストの問題も自然と解けるようになっていました。その結果、勉強にかける時間を最小限に抑えながらも良い成績を維持でき、その分、他の科目や好きなこと、他の習い事に時間を使うことができました。この「基礎がしっかりしている」という安心感は、学校生活において大きな強みになりました。
また、公文で培った計算力や読解力は、高校や大学の受験で大いに役立ちました。受験では、限られた時間の中で多くの問題を解く必要があります。そのとき、公文で鍛えた「速く・正確に解く力」が試験本番の大きな武器になりました。特に数学では、計算ミスが少なく、基礎的な問題は確実に解けるという自信がありました。そのおかげで、焦らず安定した点数を取ることができました。
しかし、公文の良さは、単に学力がつくことだけではありません。一番大きな収穫は、「勉強に取り組む姿勢」が身に付いたことです。公文では毎日コツコツとプリントを解くことが求められます。最初は「面倒だな」と思うこともありましたが、気づいた時には勉強に取り組むことが習慣化されていました。この経験があったからこそ、高校や大学でも自然と勉強を続けることができました。
さらに、公文を何年も続けてきたという経験そのものが、大きな自信につながっています。「あれだけ頑張ってきたのだから大丈夫」という気持ちは、勉強だけでなく、人生のさまざまな場面で自分を支えてくれます。公文を通して得たのは、単なる学力だけではなく、「継続する力」「努力する力」そのものでした。この力は、これからの大学院での研究にも、その先の人生にも、きっと生きてくると感じています。
公文を続けることは決して楽ではありません。毎日コツコツと続けるのは大変だし、ときには「やめたいな」と思うこともあるでしょう。でも、今振り返ると、その積み重ねが確かな力になり、未来を切り開く武器になっています。だから、もし今公文を頑張っているみなさんが迷うことがあったら、「この経験が必ず将来の自分を助けてくれる」と信じて続けてみてください。公文で得た力は、一生の財産になります。
私(清水)のつぶやき・・・
公文をしてきたどの子も、途中で”これって本物?本当にこの反復が先へいって大きな力となるの?”と不調になった時思うのです。そしてまた保護者の方も我が子が学校で思わしくない点数を取った時に疑いだすのです。
Yくんにもそんな心の動揺はいつもあったと思います。そんな心の動き”やりたくないなあ、しんどいなあ〜”と思った時、お父さんお母さんの支えがありました。Yくんにはお兄さんがいます。2人ともただひたすら休まず頑張ってくれた日、兄と弟が互いに支え合って大きな不調の波も乗り越えた日を私は今思い出します。
“物事は大切な20%と、どうでもいい80%から成っている”というパレートの法則、これを信じて入試のテクニックを最後の仕上げとして短期に塾通いした子は今、皆明るい顔を見せてくれます。そうなんです、基礎学力は反復練習でしか身に付かないし、ついた力はいざという時、応用力に変身するのです。
どうぞ毎日の反復で”わかる→できる”人になるための我が子を支えてあげてください。下記のメモ、我が子育て中(我が子に公文をさせている真っ最中)に体験した時のものです。
息子小3の時1学期末の個人懇談にて
担任:清水くんは特に国語が5段階の3でふるいませんね。(当時息子の学校は5段階評価)国語力は本を読んだだけでは力はつきませんし、速効性がないので、アドバイスはできませんが、この夏休みに何か対策をとっていった方がいいですよ。
これを聞いて私は心の中で「えっ、国語力が弱いなんてたった1回や2回のテストだけで判断しないてくださよ。息子はきちんと毎日公文の国語もしているし(それも学年を越えて)図書館にも月2回通って20~30冊は読んでいます!」と叫びました。
そして帰宅。私は国語が3になっている事を息子には告げず、その夏もそのまま公文の国語+読書を粛々としていきました。
さて2学期末の個人懇談にて
担任:驚きましたね。国語の点が上がりましたよ。3が5になりました。こんな子はめったにいないのです。何をされたのですか?
私は心の中で叫びました。
あなたの息子を見る目がなかっただけですよ。息子には国語力はしっかりついていると私は信じて、今までの毎日を変えなかったし、息子に苦手意識をつける様なおこごとも言わなかったのです。
皆さん、時に我が子の力を信じられない時もあるでしょう。しかし私は断言します。公文は裏切りません。毎日の我が子のがんばりを応援してください。そしてそこに懐疑心がでてきたら相談ください。一緒に考えましょう。
そしてYくんのようにやっててよかった公文式を体感させましょう。