目次

1.今月のことば

2.公文式ってなに!

3.公文を学習して身に付いたこと


今月のことば

ちいさな変化や成長を、大切に積み重ねる。

人は、1日で劇的に変わることなんてできない。大きく成長するためのたったひとつの方法は、ちいさな変化をこつこつ積み重ねていくこと。
※監修 高濱正伸「ルールブック よのなか」より

公文式ってなに!

こんなところが学校とは違う

「スラスラ解ける」式
「時間が足りない」ではなく、「力が足りない」

  • 学校では、テストでギリギリまで粘っても時間が足りなかつた子の70点と、時間の半分で解いてしまい見直しもしなかった子の70点も同じ70点。しかし、同じ70点でも、この二つには、大きな学力差があります。
  • 公文式では、「スラスラ解ける状態」かどうかを客観的に判断するために、「100点に仕上げるまでの時間」を目安にしています。これを「標準完成時間」と呼びます。標準完成時間」は「プログラム教材」の各ステップごとに、細かく設定しています。これらは、教材の次のステップに進んでも大丈夫かどうかの、重要な目安ともなります。

【私の思い】小4の分数に入る頃には今迄の+、-、×、÷のまとめのため、かなりさっさと出来る子と時間のかかる子の2タイプに別れます。親としてはテストでどの位時間が掛かったか等は見えないので70点という点のみで力を判断します。やはり、さっさと出来てテストの裏面にマンガを書く位の子は、基礎が盤石なのです。そんな後者の子がこの先の安定した点を確保していくのです。

「習うより慣れろ」という実践式
「教科書や参考書はなく、自分で、問題を解く」

  • 学校では、その学年用の教科書を中心に、目と耳と頭で理解していきます。
  • 公文式では、教科書の内容、つまり学年にとらわれず、学力に合った、「プログラム教材」を順に解いていきます。先生からの説明を受けるのではなく、実際に鉛筆を握って「スラスラ解ける内容のトレーニング」を積み重ねていきます。
  • 学習するのは、あくまで本人「実際に問題を解く」という実践が大切です。

【私の思い】物事には大切な20%と 後でいくらでもフォロー出来る80%から成り立っています。しかし、大切な20%は、そのつどキチンと力を付けていかないと上に積み上げていけないのです。計算は20% 図形、文章題は80%にあたります。その80%は弱いと感じた時、何題も問題数多く解けばマスターできます。

身体で覚える
「頭でわかる」ではなく、「身体で覚える」

  • 学校では、たとえ時間がかかっても、頭で理解できればそれでOKです。これは「分かる状態」です。
  • 公文では、実際に「できる状態」まで、トレーニングを重ねます。「教わって頭で理解した気になる」のではなく、自分自身で解けるという、「できる状態」が大切です。鉛筆が止まることなくスラスラ解けるまで、反復練習を繰り返しながら身体に覚え込ませます。その点は、スポーツや、音楽の練習と似通っています。このような練習によって一度身についたことは、身体が覚えていて、決して忘れることがありませんし、忘れてもすぐ思い出します。

【私の思い】教材が進むにつれ、作業が多くなりD教材あたりへ来ると、殆どの子が面倒くさいといい出します。面倒くさいのは頭と手の速度が一致しないからです。何回もくりかえして力が身体化すると、自然に頭と手の動きが一致して面倒くささが減ってきます。「面倒くさい=まだ身体で覚えていない」という信号です。面倒くさいという我子に出あったら上記のように理解してあげて下さい。

又、学校、家庭教師は“わかる”への導きであり“できる”になるには同じ問題を何題もトレーニングしなければなりません。「わかった状態」を子どもに与えて安心していては力がつきません。「できる状態」までトレーニングすることを親は意識していきましょう。

公文を学習して身に着いた事

旭川医科大学医学科 Y.H

私は去年の春に上記の大学に入学しました。公文に入会していた時期としては5歳から中2末までの9年間であり、これだけ長い期間一つの事をした事がないので、今思うと驚きが隠せません。

私は最終的にM教材(数学)と中途半端なところで終えてしまつたわけですが、ここまで来るだけでも大きな壁が何度もありました。その壁とはF教材とI教材です。この教材の時は何度も何度も同じところの繰り返しでつらくて泣いてしまったり、いやになってしまう事もありました。

ですが清水先生を含め採点してくれる先生方にヒントをもらいながら、最終的には自分で解くという経験をここで得ることができました。その経験が後々の中学や高校、大学入試に役立ったなあと実感しています。

医学の道に進もうと思ったきっかけも公文の進路相談でした。小学生の頃は給料がどうこうといった理由で選んでいたりもしましたが、中学高校と心身ともに成長し、同じ道に進もうとする友人に出会うにつれて、自分の中にも医師を目指したいと思える理由が見つかり、今はその目標に向かって日々勉強に励むことができています。私はその道の可能性を示してくださった清水先生に感謝しています。

次に自分が思う、公文に長年通ったことのメリットについて述べたいと思います。 それは“勉強の先取りと繰り返し”です。これまでにも同じようなことが教室だよりに書かれていたとは思います。本当に重要だと感じます。勉強の先取りをすることで、学校で受ける授業は公文でやったことを思い出すだけでいいため、当然ですが他の友達よりも理解が早くなります。すると先生に褒められることも増え、勉強の継続に必要な“自信と向上心”を得ることにもつながります。繰り返しに関してはどの受験勉強でも大切だと思いますし、それを常日頃から意識しておくことは大切だと思います。

ここまで長々と書かせて頂きましたが、最も私が言いたいことは“公文を通して得られるものは勉強だけでなく、たくさんある”ということです。このことは公文に通っている間に気づく人は少ないと思います。実際私も公文を辞めてしばらくしてから気づきました。将来目指したい職業があったり、目標持っている公文生の皆さんがこの文章を読み、自分も頑張ろうと思ってくれると、書いている者としてはうれしい限りです。

幸い、この公文教室では優秀な大学生の方々も採点に当っているので、その人たちの体験談を聞き、自分のやりたいことや進路について考えてみるのも良いかと思います。たくさんの方の意見・考え方に触れることは自分の将来の進路の幅を広げることにもつながりますので、是非とも積極的に聞きにいくことをおすすめします。

H君は、二人兄妹です。二人とも、公文を学習されました。
彼の入会時の様子は 特に印象深いものではなかったように、思います。ただ日々学習していく中で(数国)どんなに難しく間違いが多かろうが、弱音を吐かず最後までやり遂げる子でした。小学校時代は、宿題もきちんと提出し一般的な公文教室でみられる子でした。小6の時には高校教材(J)に入り数学が少しずつ得意となった時、自分がこれから先、なりたい夢について、話してくれた記憶はあります。

しかしそれも当初から医師があったわけではなく、何となく理系に進む 何となく人の為になる仕事が、いいなあ~のレベルだったのです。卒業式の時 豊川南小は卒業生の宣言として将来の夢を語るのですが、その時ぼんやりと医師が出てきていたように思います。

とにかく、中2末の、当教室独自の“中3は高校入試の準備期間として頑張ろう”の括を入れる懇談で公立高校志望へ向かって一直線に、走り出しました。ところが第一志望の高校に失敗、やむなく私立高校に行く事になった時、今までの自信が全て消え去ったかに思えたといいます。しかし、その時、公文で積み上げた数学得意という意識を頼りに自分の信じる道へまい進するよう、自分を励まし、その後、その私立高校のリードに身を任せて行く事にしました。

振り返ってみるに、やはり、中学へ進むとクラブが始まり、一か月の学習枚数も小学校の頃と比べると激減、宿題ゼロの日が続く、しかし教室では、頑張って集中して学習、このパターンを見守る事を余儀なくされる親、しかし、そこを乗り切って、堅固な基礎力を作った上に塾を使うこのリードの仕方が良かったように、私には、思います。 いつも私(指導者)と相談して進めたこと、そして何よりも公文でつく力 非認知能力が大きく潜在的に彼の、支えに成ったのではないでしょうか。

今の子どもの中には、“ムリ”と、口癖のように言う子がいます。そして つらいと途中であきらめて投げ出してしまい、教室から、脱走する子もいます。(しかし、私は御家庭に電話して連れ戻します。笑)こんな、小さな習慣や口癖が、公文をしていくと許されない、どんなに辛くても、その日の課題を、こなさないと帰れない、だから涙してやり抜く、こんな公文の日々が心の強い大人として育っていった結果が医学部への進学となったのではないかと 私はこの経験談を読ませて頂いて しみじみ思いました。
伸びる子どもが、持っている力、それは、堪えて頑張る力ではないでしょうか。そして、それは、学力面にフォーカスするなら、公文を学習する事でしか身に着くチャンスがないのではないかとさえ、思います。