こんにちは!はや四月半ば、春真っ盛りですね~。名前は“あき”ですが春生まれのわたくし、若いころは何とも思っていませんでしたが、年を重ねるごとに「こんな素敵な季節に生まれたんだなぁ」と春に親しみを覚えるようになって参りました。

さて、毎月更新の本コラム、今月は新学期に相応しいものにしよう!と下書きを何本も書いてみたのですが、やはり心から伝えたい内容でないと、どこかしら白々しいというか、生きた文章にはならないものですね。月一回の原稿締め切りと向き合うことで、新たな気づきが沢山あります。物を書き、発信することを思いのほか楽しんでいる自分にも出会う事が出来ました。頭で考えてばかりいないで、まず動いてみるってやはり大事ですね。「やってみよう やってみなければわからない」昭和の哲人、公文会長の言葉が頭の中をよぎります。ということで、本コラムでは、私が今書きたい事を書きまくる、季節感の無い自分本位な内容を扱って参りますがどうぞお付き合いのほど、よろしくお願い致します。

「 ヘルプ と サポート 」

公文学習中、「難しすぎると感じる問題」や「山のような 訂正プリント」を手に、途方に暮れ心折れそうになっている子どもが目の前にいたら、あなたなら何と声をかけますか?

実際教室でお子さんの指導にあたっていると、これはよくある光景のひとつです。私も色々考え声かけしたり、時には敢えて気づかぬふりをしたり、試行錯誤しているのですが、一つ、なかなかにパワフルなセリフがあります。そのセリフはこれです。

「君なら出来ると思うよ。やってみよう、先生も応援するから。」

まず「君なら」の件で「君の力を私は常々信じているんだよ」というニュアンスがでます。
そして「応援するから」で「君はひとりじゃない、大丈夫だよ」という承認メッセージを送ることが出来るのです。

もちろんこのセリフ、心を伴わず口先だけで言ってしまうと実に嘘くさい、作為的なニオイに満ちたものになるでしょう。そしてそれは容易に相手に伝わってしまうでしょう。なので私も、本気で言いたくなる相手に、直感的にしか、このセリフは使いません。だからこそでしょうか、言ったときには子どもは「ハッ」として「スッ」と課題に取り掛かることが多いです。そして後では「さすがやなぁ、やっぱり出来たねぇ(拍手)」となるのです。そんな子ども達の様子を目にするにつけ、「信じること」の大切さ、「信じてもらう」力の強さを再確認することができるのです。

ここで一つ大切なのは、「そもそも互いの間に一定の信頼関係が築かれているか」ということです。今日初めて会った先生に「君ならできる」なんて言われても、「あんた私のこと知らんやろ?」となります。いつもガミガミ否定的な親に急に応援されても、「上手いこと言ってやらせようと思ってるな」となってしまうわけです。だから私も教室で、「ただプリント学習を急かす人」ではなく、子どもの「しんどい」「つらい」を受け止めるのはもちろん、場合によっては無駄話をして笑い合う、そして時に厳しく、子どもの全部を受け止められる先生を目指しています。

つまり日頃、相手とどんな関係であるかによって、言葉は違った風に届いてしまうのですね。「言葉は、心に刺さってナンボ。何を言うかよりも誰が言うか、が重要である。」ということです。相手にとってどんな私であるか、ありたいか、を考えて、日々接する必要がある訳ですね。深いなぁ(笑。

こんな風に、相手を信じて任せて、といったコーチング的な接し方を続けていくと、相手は自信をつけて自力で色々やってみようとし始めます。ヘルプするのかサポートするのか、がteaching とcoaching の違いです。もちろん子どもは大人よりも人生経験が少なく視野が狭いのは否めませんので、このteach と coach のサジ加減を上手に調整しながら「自分の頭で考え行動できる子」を育てるのが子育てコーチングの目的とするとことなのです。いかがでしょうか。