目次

1.今月のことば

2.公文式ってなに〜社会に出て仕事ができる人とは〜

3.子育て回想記〜個人懇談の心がけ〜

4.教室往来


今月のことば

人に依頼する者は、必ず人を恐る。人を恐るる者は、必ず人に諂うものなり。

読み方

ひとにいらいするものは、かならずひとをおそる。ひとをおそるるものは、かならずひとにへつらうものなり。

意味

人にたよって生きている人は、たよる相手がいなくなると困るのでその相手の事を恐れるようになります。そしてその人のごきげんをとってばかりになってしまいます。

諭吉先生は「学問のすゝめ」の中で「独立心」をとても強調しています。日本人一人ひとりが人に頼らない心をしっかりと持てば、外国に対してもちゃんとした態度がとれる、と言っています。

※福沢諭吉「学問のすゝめ」より

 

公文式ってなに

社会に出て仕事ができる人とは

  1. 自制心の有る人
  2. やり抜く力を持った人
  3. コミユニケーション力の有る人

と言われています。
先日、林修の初耳学という番組を見ました。その時の話題の中に上記のような事が言われていました。
それを見て 私は思いました。これって、公文式で身につけて行けるよなあ~と・・・。

「1.自制心の有る人」について
学年上の事を学習する時、子どもは先ず、学校で習っていないので、理解できない、わからない自分にぶつかります。そして先生に聞いても例題の説明だけ、その例にならって解けという、どうしたらいい? となって他の子としゃべったり、うろうろ(お茶のみに行くと言って)歩き出したりします。それが、2学年、3学年先へ行ってしまうと じっと考えて、自分と闘っているのです。自分を抑える力、それらが育ってきたのでしょう。

「2.やり抜く力を持った人」について
入会して暫くして2~3学年先に挑戦する子の多くは、前回提出の宿題のミスを訂正する時その数の多さに“あーできない”そう思ってしまいます。しかし、このミス訂正と本日分をしないと帰れません。そこで弱音を吐いて訴えに来る子、ジックリ我慢してやり抜く子様々ですが、高い教材に挑戦している子こそ、やらねばならないと考えやり抜く子に成っていってます。

「3.コミユニケーション力の有る人」について
これは一見公文と関係ないように見えますが、この力の本質は人の話を最後まで聞く、頭に思いついた事をパッと口に出さないことです。コミュニケーションというと直ぐ友達になる子と考えがちですが、そうではありません。公文で高教材をしている子は 例を見て、試行錯誤しながら先生とコミュニケーションを取る練習をしていると思います。

公文式は一見、ただプリントを解いているように見えますが、将来社会に出ても役立つよ!と言う先輩が多いのはそんな所から来ているのだなぁーと、私は思いました。

 

子育て回想記

個人懇談の心がけ

そろそろ個人懇談の時期に、入ります。

今、わが子の懇談の時を思い出すと、複雑な思いにかられます。
現場の教師をしている時は、その子その子に欠けているところを伝えて、それを、是正することを、期待して、生徒の日頃の欠点を伝えたものでした。

親の質問も “先生 うちの子どうでしょう”なんて、抽象的な質問が多く、何を期待しておられるのか、焦点を絞りにくく、結局 “ここが悪いので、ここをこのように”と言う事しか、話せなくなるのです。今思えば、もっと、具体的に絞って聞いたら良かったのではないかと思います。

振り返ると、一番強烈に記憶に残っている懇談は、長男の時のものです。成績がとても悪い中学の時、親としてはそんなに悪い子どもではなかったはずの彼が、成績悪い=性格が悪いような懇談が何年も続き、とても懇談に行く時の足取りも重く、帰宅してからの彼に対する自分の小言にも嫌気がさした時期が有りました。

そこで中1の2学期から、主人にバトンタッチして、懇談に行くのをやめました。とかく母親は、先生の言われることを、よりオーバーに伝えがちなのと、いつも懇談を受けてきた後、何時間も続くお説教に息子も、辟易していた事もあっての事でした。主人曰く ”あなたの懇談後の息子へのお説教は、あの子を殺しかねない”とのその一言で、私は懇談の場から身を引くことにしました。

ある日の懇談後主人の報告には驚きました。
”先生うちの子の悪いところは、仰せの通りで、全て言われる通りです。ところで、息子のいいところは、どこでしょう!”と聞いたら、あの先生言えなかったよ。だから、お前は(息子)日頃あの先生嫌いと言っていたけれど、嫌いでいいよ・・・と。

とても私には言えないセリフだと思いました、それからは、息子のいい所・得意な所を伸ばして、不得意な所をカバーしようという事に努めました。

個人懇談、貴方は、我が子の何を聞いてきますか!今よりより良い我が子にするために、その事のみにフォーカスして、いきなり行くのではなく、事前に聞くことを 整理して行きましょう。そして我が子に不利な情報は、学校の門の溝に捨ててきてください。良かった事のみ または困った内容でも、子どもが伸びようと意欲をもつような言い方で、伝えて下さい。

付け足すと、息子は中学の時の担任の時は最後まで、やる気を出しませんでしたが、高校へ進学した後は、かなり頑張ったのを、今でも懐かしく、思い出します。

 

教室往来

箕面市で今年3回目のイングリッシュエクスプレッションコンクールが行われました。

  • 当教室の中1Kさん、中2Yさんが 四中のそれぞれの学年を代表として(6人位の中からノミネートされ)、出場 中1は課題文を選択、中2は自己英作文作成の文を発表、何とKさんは最優秀賞、Yさんは優秀賞を獲得、毎日、毎日Eペンシルを真似て唱えての成果を大きく出してくれました。
  • 又、この夏 英語を修了したK君(高2) 茨木、高槻の国際親善都市協会主催の英語スピーチ大会で優秀賞受賞、茨木高校出身者で4年ぶりとの事、これも公文式英語を薦めている私にとって、とても大きな自信となりました。又、どの子も 年に一回の暗唱大会に出ることで、度胸が出来たとの喜びも付け加えてくれました。

今、小6生の中学進学懇談会をしています。

  • 懇談の中では中学から高校入試へのシステム 又、その後 成りたいものへの道を対話しています。森信三先生(立腰をを唱える教育者)は小6~中1の間に人生の青写真を持てる子は勉強の目的をはっきり出来るので勉強への意欲が高まる、それ故 是非子どもには“大きくなったら何になりたい?”と 問いかけてやることが大切と言われています。
  • ある子は入学したい高校名、ある子は成りたい職業を言ってくれます。・・そんな中・・・・S君は「ぼくは小さい時からトミカの自動車が大好きでした、父も自動車が好きでよくモーターショウ、自動車工場見学に連れて行ってくれました。いつか、自動車一筋の夢を持つようになり自動車会社への就職を夢み、そこで自動車の設計をしたい」そんな話をしてくれました。
  • 私は思いました、将来漠然とサラリーマンというのではなくきわめて焦点が縛られたこの選択 この裏にはきっと御父母の思い、彼への応援が有ったに違いないと・・・。
  • 特に男の子は一つのものにのめり込む習性が有るようで、その習性といおうか習癖を大切に育てて来られたに違いない、それが今、彼の将来の夢を形作ってきたのだろう、そんな夢を持つ彼に・・そうか、それなら数学の進度を高め、英語の力をつけ、その為にも読書をして母国語力を育てよう。具体的には・・・と話した30分でした。

保護者からのメモ・・・これは私を元気にしてくれます。

  • いつもご指導して頂き有難うございます。清水先生との出会いに心から感謝しています。(我が子を私立か公立か迷っておられての個人懇談、話をしているうちに結論が出ました。)

終了テスト返却の際のコメントです。

  • 今回この「学習の記録」(ノート)を読み返し、胸が熱くなりました。継続することの素晴らしさ、尊さを実感します。毎回先生がコメントを下さるのもとても嬉しいです。最近親の言う事に反発することもがありますが、子どもにとっても清水先生は一目も二目も置く存在であり、そのような存在が近くにいて下さる事が有り難く心強いです。これからも宜しくお願いします。

こんな記事を見ました(プレジデントフアミリ―秋号)

”学力を伸ばすたった一つのそれは子どもの話を親の習慣 ”それは子どもの話を聞くこと

東大生173人のアンケートで実証

  • 東大生の90%が 幼少期より家の人にしっかり話を聞いてもらったとのこと
  • 話を聞いてもらうとなぜ学力が伸びるの?
    「話を聞いてもらう=心の安定」⇒「学習意欲=自主的な学習習慣」⇒高い学力

これを読んで私は 『三角錐運動』を拡大していこう。そう思いました。
今、当教室で ”語る三角錐”を真ん中に、夕食を子どもと一緒に取っている筈の御家庭は83家庭です。皆さん教室の個人懇談の時、また、子どもを迎えに来て、待っている時に作りました。良い習慣がつくには、100日(3ケ月)掛かります。
習慣作りとして、自らの1日(母の)を語る事を忘れない為のツールです。習慣になる迄頑張ってください。又、是非私も!という方、声掛けて下さい。

お世話になります・・・(こんな お手紙をもらいました)。

  • 今月の教室だよりも、特に反抗期の有無について、興味深く拝見しました。『長女(小3)』は成長の証しとして、何かとややこしくなってきていますが、『長男(中2)』は反抗期らしいものがありません。お弁当をキャラ弁にすると、やめてくれ!と言う類の反抗が有る位です。
  • すごく不思議だったのですが、おしゃべりする親子には反抗期がなさそう、と言うくだりを読んで、すごく納得しました。『長女』は何もしなくても、起きている間中、ずっとしゃべってますし、『長男』もツンとつつくと、ペラペラしゃべります。『長女』が居ると、息子と私と ゆっくり しゃべれないので、『長女』が公文に行って不在の夜、または朝、時々、車の中などで、ペラペラしゃべります。 だだ、雑談がほとんどで たまに笑える話です。今後、その日に良かったことを話すように仕向けたいと思います。
  • 朝からは、今日の予定で良いことあるん? と二人に尋ねますが、別に、と交わされますので夕食どきに対話するといいのですね・・・。三角錐の模型、是非作りに行きますのでよろしくお願いします。とてもアイデアの頂けた教室だよりでした。