目次

1.今月のことば

2.公文式ってなに 〜自学自習で“段取り力”を育てる〜

3.国語最終教材を終えて(先輩の声)

4.教室アラカルト


今月のことば

こころの磁石

みんな、こころの中に磁石をもっているんだ。
強いこころはいいものを引きつけ、弱いこころはわるいものを引きつけるんだ。

こころのもち方をかえて、いいことを引きよせる磁石を強くしよう!

※稲盛和夫監修「子どもの心の育て方」より

 

公文式ってなに

自学自習で”段取り力”を育てる

先日、高校生のお母さん達が大学進学への諸状況を聞きにいかれた折、講師の予備校の先生が大学入試の成功、不成功は殆んどその本人の入試に向けての“段取り力”にかかっていると言われたそうです。

子どもが学習していく上で大切な三つの力は①段取り力②まねする力③要約力だと教育者・斎藤孝さんは書かれています。まさにその一つの“段取り力”は大学入試のような大きな人生の岐路に立った時、凄い力を発揮すると言うのです。

では、その“段取り力”はどうしたら育つのでしょうか。まさに、その力は自学自習で学ぶ公文式を学習していく中で育まれ、公文を続けることでその力が磨かれると私は瞬間的に思いました。

そこで段取り力について考えてみましょう。

大学入試に於いてのこの力は高3の1月にセンターテストがあり、2月末に2次試験がある、それを片目で意識してそのためには、高2の秋には入試への起動開始、始めの何ヶ月間かで基礎学力の強化にあて、その後何ヶ月かを不得意科目征服に・・・そして、その後実力練成に・・・と、自分で大きく計画していかねばなりません。

誰も助けてくれないし、頼みは自分しかありません。全て自分で自分の問題として段度っていかねばなりません。そして、それは、多分親から離れだした小2夏以降、学校から帰って寝るまでをどの様に過ごすか、遊びは何時まで、TVは? 学校の宿題は? 隙間を見て読書は? 公文は? ピアノは? お風呂は? ご飯は?・・・この間に育つようにします。

又、公文の教室に来て,一教科ならその力は必要としませんが、三教科となると、どういう風に教材をまわして学習すればいいのか、どの子もどうしたら早く帰れるか、頭の中で考えて段取りを自分でして取り組んでいきます。一見、三教科する子は大変に見えますが、今段取りする力を育てていると考えて、私達(スタッフと私)はそのお手伝いはあまりしません。そして、時々凄く時間のかかる子には、こういう考えでやっていったらどう・・・?と 提案するだけです。

三教科は大変と考えていたものが、いつかこれをうまく回していく、段取りしていく力がついていくのを感じます。今日も間違いが多いからこっちを先にして遅くなりそうだから次にこれをして等々。子ども達は一生懸命考えて取り組んでいます。親がいる日常生活は過保護になって、子ども自身の頭を使わない、親の力による段取りに任せている子も、公文教室ではそれがありませんので 皆、自分の頭を使って一生懸命考えています。

三教科することによって一段と飛躍する子どもの成長に段取り力という副産物を彼らは手にしていっているなぁーと感じます。段取りする力は社会に出ても、とても重要であることはどの親も知っている事です。それなのについつい手を出して子どもの中の“段取り力”が育つ芽をつぶしてしまいます。公文教室では親の手の入っている子ほど段取りがうまくいきません。

成長すればするほど大切なこの“段取り力”、小さい時(特に小2以降~)から本人に、どう進めていくのかを聞いて本人に任せて、本人の試行錯誤で育てていこうという気持ちで毎日接していくのと、そうでないのとでは大きく先へいって差が出ます。気をつけましょう。

 

国語最終教材を終えて(先輩の声)

Y.Nさん(私立中学校 3年)

この度、私は国語の最終教材を修了することができました。これもひとえに清水先生や大学生の先生のおかげです。まずはそのことについてお礼申し上げます。

私の学校には何故か公文をしている人が多く、友達には公文の数学に情熱を注ぐ者や、中二で国語最終教材を終わらせた者もおり、そういった人たちにも刺激を受け、焦りも感じていました。ようやく終えられたことに達成感を覚え、安堵しています。

公文の国語を続けて良かった点といえば、たくさんの文章を読めたということです。公文のプリントを通し、自分ではなかなか読まなかったであろうジャンルの本を読むことができました。また、速読力や読解力がつきました。何といっても演習量が多かったのが良かったです。
中学に進学してからは大変忙しくなり、格段に読書量は少なくなりました。しかし、教材最後の方はひたすら文章を読んでそれに関する問題を解く、というスタイルだったこともあり、私は普段の読書量の八割がたは公文のプリントをすることで維持していたように思います。

私は、公文を始めたのが小3と比較的遅かったのですが、もう少し早く始めていればよかったという思いもあります。中学の学年も上がりさらに忙しくなった私は、通学の電車の中や朝休みの間に公文をできるだけやるということをし、家での勉強の時間には影響しないよう平日は過ごしていました。一枚一枚のプリントに時間をかけることができなかったこと、それが残念です。もう少し早いうちからペースを上げてやっていればな…と思って居ります。

ですが、国語はやっていて楽しかったですし、最後まで続けてよかったと感じています。他教材は国語が進むにつれサボってきたこともあってまだまだですが、これからも頑張ります。

清水のコメント
おめでとう!最終教材への道のりは遠く、時間がないと言いつつ挫折する人が多いのですが、そんな自分と戦ってよく頑張りぬきました。
この力は将来大きな礎となってあなたを支える事でしょう。

 

教室アラカルト

教室を地域の教育相談所として存在する事を目指しています。

①中学生がぼそっと私に言いました。
“先生どうもやる気が出てこない、どうしたらやる気が出てくるのかなー”と・・・

私はそれに答えずM高校が入学時に生徒達に渡す一枚の紙を見せました。

姿勢を正しくいくら待っても「やる気」はどこからもやって来ない。
「正しい姿勢」をとることで、脳は「やらなければならない」と反応してくれるのです。やる気はカラダで迎えに行こう!

これを見て中学生は “そうかー!”と言って机に向かいました。

“やる気”・・・これは大人でも難しい問題です。
少し自分にとって難しかったり面倒に感じたりした時、やる気なんて出て来ません。
でもやらなければならないことは、その心とたたかってやらないといけないのです。
これを小学生で 姿勢の悪い子(これは外から見てもやる気はマイナスです)に黙って示すと皆、姿勢を正してやり始めるのです。大人のお説教より、よほど効果が有りました。
皆やらねばならないと思っているのです。でも、やる気が出ないで負けてしまうのです。

先ず、姿勢を正して、やる気を迎えにいきましょう!この紙はそう教えているのです。
ガンバレ、エレガント公文生!頑張り出した子に心の中でエールを送る近頃です。

 

②こんなお悩み相談をいただきました。

以前休会し復会した子の母です。毎日毎日の積み重ねで今を大切にと自分に言い聞かせながら過ごした夏休みでした。

公文に関しては“我が子は後でする・・・”と言い、好きな事をし、結局やらない、其れを指摘すると私の言葉尻を捕まえて言い返してきます。
ですから最近、子供との生活を楽しめなくなってしまいました。私の頭もリセットが必要なようです。またもや暫く休会を考えています。

御存じでしょうか、お子さんは小学校低学年になり、守破離でいう“破”以降の時代に入っています。今までの素直さが姿を消し自分に都合の良い状態を欲しがる時代に入っていきます。ここで言うなら、親を試しているのです。ですから日々のちょっとした頑張りを大きく認め、且つ親の軸をしっかり持たないといけないのです。以前の休会とは、訳が違うのです。

今大切なのは“学習習慣”・・・これをまず大切にしないといけないのです。全教科休会するよりも、一科目を残して“学習習慣”をお子さんの身体に根付かせませんか?

良い習慣は直ぐに崩れるのです。そして、悪い習慣は、ずっと根を張るのです。中学生を見ていても、“うちの子はやったら出来る”と言うお母さんが、時々いますが、結局“やる事が出来ない子”に、
仕上がって行くのです。今、とても大切な時期に来ています。

説得するつもりは無いのですが、一時的な感情で無く、しっかりと彼女の将来を大きく見て、考えて下さい。私(清水)の子供も、母(私)との関係の悪さを乗り越えて公文をさせてきました。そしてそれぞれ今、親になり、どの子も我が子に公文をさせています。

学力もさることながら、もっと大人になって必要な“忍耐力、持続力、集中力、学年より上の学習による小さな自信、処理力”そんな社会に出て要求される力が、母(私)との公文戦争によって、手に入れたと、考えているらしいです。

可愛い我が子です。社会で生き生きとした子になって欲しい、公文をさせているとそんな思いが爆発して、お母さんはお疲れになる事が多々あると思います。

お子さんには、なによりも毎日の公文を頑張っていることを認める言葉を沢山沢山浴びせて下さい。来月から休会といたしますが、またの再会をお待ちしています。